シミュレーションゴルフブーム到来!今から開業したい人が知っておくべきポイント【前編】

シミュレーションゴルフブーム到来!今から開業したい人が知っておくべきポイント【前編】

ビジネスパーソンを中心に、長い間親しまれているゴルフ。その爽快感や交流の楽しさ、プロプレイヤーの活躍による劣らない人気から、近年若者の間でも注目が集まっています。そんな中ひそかにブームを巻き起こしているのが、シミュレーションゴルフです。シミュレーションゴルフは、初心者や家族連れにとってもアクセスしやすい形態のゴルフ施設で幅広い顧客層を取り込めるほか、天候や季節、時間帯を問わず営業できることから収益性の高いビジネスと言えます。

しかし開業にあたっては、初期投資、ランニングコスト、運営方針の確立などの準備を行うことが重要です。また、競争が激しい市場であるため、差別化するための戦略も必要となります。

本記事ではシミュレーションゴルフ場をこれから開業しようという人のために開業時にやるべき必須項目を紹介していきます。

シミュレーションゴルフの需要

アウトドアの練習場にない精度の高い練習ができることから固有の価値を提供し、天候や気温に関係ない屋内で快適にゴルフ練習ができる点や手軽に楽しめる気軽にできるという点からシミュレーションゴルフ場は増えています。

公益社団法人全日本ゴルフ練習場連盟によると、全国のゴルフ練習場の施設数は、アウトドア・インドアあわせて3,000カ所を超えました。そしてアウトドアの施設は31カ所減少したのに対し、インドアの施設は57カ所増加しており、インドアゴルフ業界のブームが来ています。今後は、特にゴルフシミュレーターを用いたインドアゴルフ市場の拡大で、開業に乗り出す人が増えることが予想されます。

開業するために必要な経営ポイント

シミュレーションゴルフ施設の経営は、機材と場所を確保できればすぐ開業できてしまうようなイメージがありますが、意外にも多くのステップがあります。まずはシミュレーションゴルフ開業において、事前にやっておくべきポイントを8つ紹介します。

シミュレーションゴルフ開業やることリスト

☑1.運営方針を決める
☑2.資格の取得
☑3.資金計画
☑4.物件選び
☑5.開業届を出す
☑6.青色申告の申請
☑7.社会保険の加入
☑8.集客

1.運営方針を決める

シミュレーションゴルフは、様々な用途が求められており、顧客やターゲットを絞って経営する必要があります。例えば、本格的な練習ができるように各機器にトレーナーをつける場合、ゴルフバーとして飲食を楽しみながらゴルフをする場合、仕事終わりのストレス発散として広い空間で黙々と打てる施設の場合など同じシミュレーションゴルフ経営でも、ターゲット層によって運営方針は大きく変わり、かかるコストにも違いがあります。

2.資格の取得

近年話題になっているシミュレーションゴルフデートやインドアゴルフパーティといった拡がりからバーやカフェを併設した店舗も多く、運営方針によってはいくつかの資格が必要になり、開業前に取得する必要があります。

防火管理者       不特定多数の人が出入りする建物で全体の収容人数が30人以上であった場合、防火管理者の選任が必要です。防火管理には防火管理講習修了証などが必要になります。
食品衛生責任者飲食を伴う経営をする場合、食品衛生責任者資格を取得して、保健所から飲食店としての営業許可が必要です。都道府県知事などが行う食品衛生責任者になるための講習会を受講することで資格を取得できます。ただし、医師や薬剤師、栄養士、調理師など一定の有資格者は申請のみで食品衛生責任者になれます。
食品営業許可申請同じく飲食を伴う経営の場合、食品営業許可申請が必要です。施設が設備要件に合致しているかを保健所の担当が検査します。保健所への事前相談や許可証の交付など時間を要することになるため、計画的な手続きが必要です。

3.資金計画

開業するにあたり、初期段階でかかる費用や都度かかっていくランニングコストを算出しなければなりません。特にシミュレーションゴルフを運営する上でかかる費用について以下のようなものがあります。

初期費用
土地代・建物代        開業するための場所やゴルフシミュレーターが設置できるスペースが必要です。ゴルフシミュレーターは機体が非常に大きいため、十分な大きさや幅、奥行きがなくてはいけません。
ゴルフシミュレーターの機材費プロジェクターやスクリーンなど価格は装置の品質によって変わり、施設規模によっては多くの台数を必要とします。
ソフトウェア費ゴルフシミュレーターに搭載される機能のほかに、追加のコースや機能を購入する場合に発生します。
設置費用シミュレーターの設置には専門的な技術が求められるため、特別な工事費が必須です。
ランニングコスト  
賃貸料賃貸物件の賃料を毎月支払う必要があります。
レンタル料ゴルフシミュレーターやゴルフ用品をレンタルで借りる場合に発生します。
人件費スタッフを雇用する場合、賃金の支払いを視野に入れる必要があります。
その他広告費、光熱費など必要不可欠な支払いが発生します。 

初期費用は一度に背負うことになるため大きく感じられますが、年数を重ねることで回収を見込めるため、長い目で見て計画を立てることがおすすめです。

4.物件選び

駅から近い場所に店舗を構えると、仕事帰りのビジネスパーソンや異なる駅に住む人も訪れやすく顧客獲得の機会が得られます。しかし駅に近いほど土地代や賃貸物件の賃料は高くなるため、十分に検討する必要があります。

ゴルフボールが当たる音に配慮した防音性、ゴルフシミュレーターの幅や導入台数に配慮した広さなど設備に関する考慮も必要になります。

5.開業届を出す

事業を開始して1カ月以内に、個人事業主は税務署に開業届を提出する必要があり、その提出方法は3パターンにわかれます。

窓口での提出:直接税務署の窓口に行くと、記入漏れなどの心配をせずに提出ができます。ただし、平日のみの営業です。

郵送・投函:開業届は国税庁のホームページからダウンロードできるため、郵送や時間外収受箱への投函が可能です。

オンライン提出:国税庁のオンラインサービスe-Taxの利用によって、自宅で開業届を提出できます。

6.青色申告の申請

青色申告とは、確定申告の方法の一つです。

確定申告とは、所得を得た人が所得税を正しく納税するためにする申告であり、怠った場合罰則や罰金が科せられます。確定申告を行うのは、毎年2月16日から3月15日で、所得税算出のほか、納税額を事前に概算し納める予定納税をした人は、納税額の過不足を確定する手続きにもなります。

個人事業主の確定申告は青色申告と白色申告から選択できます。青色申告は税制上の特別な控除を受けられ、白色申告はその適用を受けられません。何も申請しない場合は白色申告になり、青色申告をする場合は税務署に青色申告承認申請書を提出する必要があります。個人事業の場合、適用を受けたい年の3月15日まで、新規開業の場合は開業後2カ月以内に提出しなければなりません。

7.社会保険の加入

個人事業主は、個人の社会保険の手続きを自身で行う必要があります。

国民健康保険    日本では「国民皆保険制度」によって必ず入らなければいけない保険です。会社員は会社の規模や業種に応じた別の健康保険に加入しており、会社を辞めて個人事業主になった場合、14日以内に手続きをしなくてはいけません。
国民年金保険20歳以上60歳未満の人は、必ず加入しなければならない保険で、老年になったとき、障害状態になったときに保障される制度です。こちらも個人事業主であっても加入が必須で、退社後14日以内に手続きが必要です。
介護保険高齢者の介護負担を支える保険制度で、健康保険と同時に徴収されます。個人事業主も同様に徴収されるため、国民健康保険への手続きだけで問題ありません。

8.集客

個人事業は、自身で自社の運営方針にあった顧客を集める必要があります。そのためには、運営するシミュレーションゴルフ施設についての広告やSNS投稿を利用して周知しなければいけません。

特にSNSやホームページの運営などインターネットを介した集客は、顧客の目に留まる機会が多く、広告費との兼ね合いを考えながら積極的に導入するのがおすすめです。また、店舗の入りやすさや雰囲気、予約の容易さも新規顧客・リピーターを獲得する上で重要なポイントになります。

開業前に準備しておきたいもの

開業時、店舗の規模に合わせて何がどれくらい必要かを見極めていくことが重要です。今回はその中でも特にシミュレーションゴルフに必要なものを5点紹介します。

ゴルフシミュレーター

ゴルフシミュレーターは、センサーやプロジェクターを用いて室内でも実際に外でゴルフをプレーしているかのような環境を作り出す機器です。室内にいながらゴルフ場を忠実に再現できるため、コロナ禍から特に需要が高まっています。

ゴルフシミュレーターの相場は、一般的な機能や性能であれば1台約20万円から100万円で、より高度な分析機能や最先端技術が搭載されたシミュレーターは約500万円から700万円ほどで購入が可能です。レンタルでの料金相場は月々約5万円から20万円ほどで、初期費用を抑えて開業できます。それぞれの運営方針や資金にあわせたシミュレーターを選択すると良いです。

画像引用元:golfland公式サイト

golfland(ゴルフランド)のゴルフシミュレーターは、コースプレイだけでなくスイングやフォームの練習モードなどが搭載されており、コンセプトによって使い分けられる点やレンタルプランが用意されている点から人気が高いです。

ゴルフ用品

シミュレーションゴルフは、実際のゴルフクラブやゴルフボールを用いてプレーするため、各種ゴルフ用品を準備しておく必要があります。

こちらもゴルフシミュレーター同様、運営方針にあわせた導入が望まれます。施設でレンタルとして貸し出す場合、顧客が手ぶらで入店でき、新規顧客が獲得しやすいです。利用者が持参するといったシステムにする場合、ゴルフ経験者の顧客が自分のクラブでの練習が可能で、リピーターを期待できます。

ホームページ

ホームページを公開しておくことで、より明確な情報や実績などが記載されたホームページは集客率の向上につながります。近年は無料でホームページを作成できるサイトや補助金制度、作成代行など費用や技術がなくても運用が可能です。

画像引用元:WordPress公式サイト

WordPress(ワードプレス)は無料で多くの人にアクセスされるホームページを作成できます。

メールアドレス

ビジネス用のメールアドレスは、問い合わせやビジネス上のやり取りの際に必要になります。フリーメールは費用がかからずかんたんにメールアドレスとして運用できますが、他社との差別化、信頼性を高めるために独自のドメインを取得するといった方法もあります。

ソフトウェア

ソフトウェアの導入は、多数の顧客を相手にする場合や少人数で運営する場合に特に有効です。紙での記帳や管理では、毎回の書類作成や書類保管など多くの面で手間がかかります。業務の効率化が図れるソフトウェアはサポートや費用、機能など自社にあったものを選ぶと効果的です。

RESERVA(レゼルバ)は、予約システムでありながらオンライン決済機能が搭載されており、予約と同時に支払いが可能で業務の手間を省くことができます。

ほかにも、弥生会計オンラインのような青色申告に必要な書類をまとめる会計ソフトや、案件や問い合わせの報告書を管理するkintone(キントーン)など、さまざまな目的に対応したソフトウェアがあり、機能を比べて利用することが必要不可欠です。

>>シミュレーションゴルフブーム到来!今から開業したい人が知っておくべきポイント【後編】はこちら

シミュレーションゴルフには、予約システム「RESERVA」がおすすめ!
画像引用元:RESERVA公式ホームページ

シミュレーションゴルフにおすすめの機能が豊富な予約システムRESERVAを紹介します。
RESERVA(レゼルバ)」は導入数20万社を超え、国内シェアトップクラスの実績を誇るクラウド型予約管理システムです。RESERVAは、業界・業種問わず350種類以上の業態で利用されています。

パソコン・スマホ・タブレットに対応しており、最短3分で予約システムを作成できます。管理画面もシンプルでわかりやすいため、初めての予約システムに最適です。予約受付・顧客管理をはじめとする多くの機能が無料から利用可能で、開業直後の忙しい時期でも使うことができます。

顧客管理や予約業務をシステムに任せることで、開業準備により多くの予算と時間を割くことができます。ぜひ利用を検討してみてください。